未曾有の事態により、異例のシーズンとして迎えた秋季リーグ戦。チームは開幕5連敗と苦しみながらも、後半戦では3勝2敗。最終戦を勝利で飾り、今年の戦いを終えた。度重なる苦境に立ち向かい、乗り越えてきた選手たちは何を語るのか。14日間にわたって彼らの思いをお届けする。
第2日目はルーキーながらスタメンマスクを被り、上々の神宮デビューを飾った後藤聖基(法1=京都学園)捕手。怒涛の大学野球1年目を一つ一つ振り返るとともに、早くも来年に目を向けた。(取材日:11月20日、聞き手=浅野琴美)
--秋季リーグ戦振り返っていかがですか
1年生からスタメンで出させてもらえるとは思ってなかったんで。まず、一番は緊張っていうのはあったんですけど。いざ、試合ってなると思ったよりは思いっきりできて。楽しんでやれたかなっていうのはありますね。
--メンバーに入った時の気持ちは
とりあえず試合ってよりかは、まずはベンチに入ることを考えて、頑張ってアピールしてきたんで。メンバーに選ばれた時は素直にうれしかったですね。
--リーグ戦初出場は国学大1回戦でした
負けてたので、あの時は。結果どうこうっていうよりは経験だと思って。とにかく思いっきりプレーしようっていうことだけ考えてやりました。
--翌日の国学大2回戦で初のスタメンマスクを被りました
負け試合じゃなくて、やっぱりスタメン捕手っていうのはチームを勝たせることが仕事なので。そういう面では、1回戦に出た時よりかは全然違うプレッシャーがあったんですけど。1年なので、怖さを知らないというか。シンプルに勝ちにいくことだけを考えてやっていたので。あんまり、心境に変わりっていうのは無かったですね。
--杉本監督の期待もあり、その後もスタメン出場がありましたが
自分をキャッチャーとしてはすごく評価して下さっているので。自分はしっかり守備面で活躍しようと思って頑張ってましたね。
--初めての神宮球場はいかがでしたか
ベンチに入った時は、これがプロが使ってる球場か!っていう。(笑)びっくりっていうか。すごい雰囲気は感じました。
--リーグ戦で見つかった課題はありますか
できてないことだらけだったんで。これっていうより、全ての技術のレベルアップが必要かなって思いました。何も特に自分できてるって感じた部分は無いんで。
--四年生が引退しましたが、どんなチームでしたか
基本は気遣っていたんですけど。試合とか、練習とか練習試合とかはけっこう壁があるというか。やっぱり、先輩だっていう部分もあったんですけど。リーグ戦始まってからは、僕が試合に出てたりしたら、山崎(営4=愛工大名電)主将から言葉かけてもらったりして、やりやすい環境を作ってもらったなって。良い先輩だったなっていう。4年生でベンチに入っていた人は少ないんですけど、少ないなかで、すごく存在感を出して下さって。下の僕らを引き上げて下さったっていう感じですね。
--山崎主将からはどんな言葉を
多分僕が緊張してると思ったんで、ミスしてもいいから思いきってやれ、とか。とりあえず、僕の緊張をほぐすような、思いっきりできるような声かけをして下さいました。
--同期で仲良い選手は誰ですか
一緒のキャッチャーなんですけど、阿萬田(営1=津田学園)っていう。キャッチャーで常に動きは一緒なんで、けっこうしゃべる機会が多いんで。仲良いかなっていう感じですね。
--仲良い先輩は
同部屋の山内(営3=東洋大姫路)さんは、入寮した時からめっちゃよくしてもらってるんで。キャッチャーなんで、ピッチャーの人とけっこうしゃべることもあるんで。ピッチャーの人だったら全体的に2年生の人は仲良いです。
--東洋大学に進学した理由は何ですか
強いところでやりたいっていうのは決めてたんで。僕の高校の先輩に高校から東洋大学に行った上茶谷(H30年度法卒=横浜DeNAベイスターズ)さんがいたので、上茶谷さんの話もいろいろ聞いて、いい大学かなって思ったんで来ました。
--ちなみに京都学園に進学した理由は
高校は全然考えてなくて、しっかり。声かけてもらった京都学園でいいかなくらいのノリで決めたんで。特に理由はないです。
--高校と大学での違いはありますか
僕の高校は弱かったんで。大学野球ってレベル高い人が集まってて、その中でも、東都リーグってもっとレベル高い選手が集まってるんで。圧倒的に技術面もすごいですけど、一人一人の身体能力とかスピードですかね。高校生には無い大学生のスピードっていうか、キレがすごいなっていうのは感じました。
--キャッチャー以外で守れるポジションはありますか
いや、僕はもう中学からずっとキャッチャーなんで。中学の時は内野とかいろんな。小学校の時はピッチャーだったんで。まぁ、メインはずっとキャッチャーでやってきてたんで、多分今どっか守れって言われても守れないですね。
--新チームの雰囲気はいかがですか
リーグ戦でけっこう負けが続いて、良い結果で終われなかったですけど。新チーム始まってからは、次の春に絶対に借りを返すというか。負けたチームには勝って終わるっていうモチベーションがみんなあるんで、良い雰囲気で練習できてると思います。
--先輩からアドバイスはもらいますか
キャッチャーのことで、いろいろアドバイスもらうことはあります。同じキャッチャーの芦名(総3=木更津総合)さんであったり。山崎主将もまだ練習には顔出してもらってるんで、そういう時に教えていただいたりしますね。あとは、キャッチャーに限らず、野手の人からもピッチャーからも気になったことがあったら、何かアドバイスもらう時もあります。
--今年1年間大学野球振り返っていかがですか
2月から入寮して、ついていけるか不安だったんですけど、いろいろと。この1年間でだいぶ寮生活にも慣れて。寮生活じゃなかったんで、高校は。まず、寮生活もけっこう不安だったんですけど。野球面でも、慣れないなっていう部分はまだないですね。ないっていうか、スピードとかもやっていくなかで慣れてきたっていうのはこの1年間で感じてますね。
--来年の目標を教えて下さい
まだまだ正捕手って決まっているわけじゃないんで。来年は、しっかりと正捕手として試合に出て、チームを勝たせられる捕手になることが目標ですね。
◇プロフィール◇
後藤聖基(ごとう・まさき)
生年月日/2002・3・17
身長・体重/183㌢・81㌔
好きな食べ物/肉。焼肉、牛肉が好き。
好きな歌手/平井大。これが好きっていうのはなくて、良い曲ばかりなんで。いろいろ聞く。
一緒に無人島に行くなら/一番仲良い阿萬田。2人でいるなら話してるほうがいいし、あいつといたらおもろいので(笑)。
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