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  • 執筆者の写真東都 BaseballWeb

主将の佐々木で幕を閉じる、最後まで笑顔が絶えなかった最終戦

4年生と共に戦う最後の時がついにやって来てしまった。最終回が近づくにつれ、ベンチに選手が増えていき、涙ぐみながらも楽しそうに試合を眺める後輩。そしてこの日で引退となる4年生たちは主将の最終打席まで笑顔でグラウンドを見つめていた。



 この日の先発は神宮初マウンドの一條(東洋大①)。一條は先頭打者から四球を与えると増永(拓大)に二塁打を放たれあっさりと先制を許した。



 負けていられない野手陣は三回に反撃を開始。松本渉(東洋大③)と水谷(東洋大②)が出塁すると小口(東洋大③)、矢吹(東洋大③)の左前適時打で逆転に成功。ベンチは盛り上がりを見せた。



生還した水谷(中)を4年の瀬川(左)と木村が迎えた


 1点リードを守り最終戦で勝利を収めたいところだが六回、石上祐(東洋大②)が四死球に悩まされ、押し出しで2点目を献上。同点に追いつかれた状態で後半戦に突入する。


 

 日は暮れナイターがお別れのムードを誘い出す頃、4年生が次々と代打として登場し始める。六回から岡崎(東洋大④)、瀬川(東洋大④)が打席に立ち、聖光学院高校の後輩である矢吹が瀬川を誰よりも大きく、力強い声援を送ったが三振に倒れた。七回は木村(東洋大④)、八回には芦名(東洋大④)、牧(東洋大④)がそれぞれ思い思いに学生生活最後の打席を味わった。



 七回の途中からは大宮(東洋大④)が登板。久しぶりの神宮のマウンドで八回には三者凡退に抑え、最後にふさわしいピッチングを披露。途中には華麗に三振を奪った後、大きな雄叫びをあげ、後輩に凛々しい背中を見せた。



学生生活最後の神宮のマウンドを味わった大宮

 終わりが近づくにつれ、仲間たちの声が徐々に神宮に響き渡っていく。九回は4年生が打席に立った。最初に森川(東洋大④)が邪飛に終わると一塁コーチャーの石川(東洋大④)の目には光るものが。そのような中、岡崎が中前打で出塁を果たし石川のもとへ。一方後輩たちのいるベンチには笑顔の花が咲いた。続く瀬川は犠打で岡崎を二塁に送り、最後の打席に立ったのは主将の佐々木。「帝京で帰って来い」と仲間の声を受けながらも最後は空振り三振し、試合は終了。しかし佐々木は満面の笑みを浮かべ、その表情は誰よりも輝いていた。



岡崎の中安打で大盛り上がりの選手たち


最終打席は空振り三振だった主将の佐々木


 最初から最後まで選手たちの声援は途絶えることはなく、ベンチは明るさに満ち溢れていた。この日は4年生がいないオーダーが組まれたが、ベンチからは常に4年生が大きな声で下級生を鼓舞していた。今年のスローガンであった「一心」。最後は全員が同じ思いで戦いに挑み、秋季リーグ戦を終えることが出来たのではないか。下級生たちは今季に得たものを糧に来季の1部昇格に向けて歩み始める。





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