残暑が厳しい中始まったリーグ戦も気がつけば秋空が広がる頃に。土日開催の影響からか、2部とは思えないほど多くの観客が見守る中行われた試合だったが、拮抗(きっこう)し決着はつかず。今季初の引き分けとなった。
先発は「調子は普通だった」と語った細野(東洋大②)だったが、三回まで国士大打線を三者凡退に封じ込める圧巻の投球を披露。四回も四球を与えたものの、昨季のように四球を連発することはなく、一打席でせき止め、春からの成長を見せた。
打線は二回まで三者凡退に封じ込まれていた。それでも三回。後藤聖(東洋大②)に一撃が飛び出し、打球をレフトの芝地へと飛び込ませた。公式戦初本塁打を見届けた後藤聖は静かにダイヤモンドを一周しながら控えめにガッツポーズを掲げ、先制点を演出した。
このまま波に乗りたい四回、小口(東洋大③)が左前打で出塁。続く同学年の矢吹(東洋大③)も巧みなバットコントロールで中安打を放ち、小口が生還。その間に国士大が送球に慌てふためき、失策をした隙に矢吹も三塁へ到達。今季では数少ない、開幕からフルスタメンの男が相変わらずの調子の良さを見せつけ、着々と打点を積み重ねた。
五回には河北(東洋大③)が1イニング31球と国士大に楯突かれたものの、見事攻撃をかわす。続けて前回四球に悩まされた渡邊(東洋大③)もこの日は三者凡退で無失点に抑えた。
その後野手からの援護に恵まれないまま2点リードで迎えた七回、マウンドには岩崎(東洋大①)が上がる。前回の登板でも失点を許した岩崎。今回も先頭打者の右前打で出塁。その後も走者を出し、1死満塁に。続く江頭(国士大)に一打で、左翼を守る矢吹のグローブ上を超えるフェンス直撃の二塁打を放たれ、2点を失った。岩崎は前回のリベンジを果たせず、試合を振り出しに戻した。
八、九回は大宮(東洋大④)、羽田野(東洋大③)が登板し、澄み渡った秋空に冷たい風が吹くように、清々しくアウトをもぎ取っていく。しかし攻撃は最後まで悪戦苦闘を強いられ、相手の隙をこじ開けることは出来ず、同点のまま試合は幕を閉じた。
この試合は引き分けで終了し、順位変動があるかと思われたものの、この日は全試合が引き分けで、専大と同率2位という順位は変わらない状態に。ここで勝っておけば単独2位に踊りだせたのだが、もう後には戻れない。このドローが後の試合にどのように響くだろうか。次回は絶対に勝利をつかみ取りたい。
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