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[硬式野球] 〜異例の1年を乗り越え、強化の冬へ〜14日間連続インタビュー第8日目・瀬川航騎内野手

未曾有の事態により、異例のシーズンとして迎えた秋季リーグ戦。チームは開幕5連敗と苦しみながらも、後半戦では3勝2敗。最終戦を勝利で飾り、今年の戦いを終えた。度重なる苦境に立ち向かい、乗り越えてきた選手たちは何を語るのか。14日間にわたって彼らの思いをお届けする。





第8日目は、初挑戦のホットコーナーに苦戦しながらも、チームのために懸命に戦った瀬川航騎(総3=聖光学院)内野手。自身最多出場となった今季をいま、見つめ直す。(取材日・11月18日、聞き手=谷口遥菜)


--今季のリーグ戦を振り返ってみていかがですか

1年生の頃に少し出場したんですけど、こんな多く試合出たのが初めてだったんです。もちろん緊張もしたんですけど、最後まで自分のやれることをできたので良かったですね。でも、チームとしては同率4位ってことで、勝ち星を3しかあげられなかったので。まあそこが悔しいですね。個人個人の課題も見つかったと思うし、良い経験にはなったと思います。


--今季投打それぞれのMVPをあげるとしたら

投手は細野(総1=東亜学園)ですね。1年生ながら初先発でも、思い切り投げられていた。それに緊張もあるなかで、ストライクがしっかり入るというか良いメンタルというか。良い部分がたくさん見えていたので、細野を選びました。

打者は小口(法2=智弁学園)ですかね。神宮経験が少ないにも関わらず、打率3割を残すという勝負強さ。そこが選出理由ですね。

--瀬川選手は全9試合でスタメン出場でしたね

神宮特有の雰囲気とか、リーグ戦特有の雰囲気とかを味わえたのが良かったです。これは来年につながると思ったし、つなげたいと思います。


--個人的に打席での黄色いカラーバットが印象的でした

黄色とか明るい色が好きなので、それを使ってました。リーグ戦で使っていたものは、中学校の時のボーイズリーグの恩師にもらったんです。


--リーグ戦を100点満点で表すと

30点。チームを勝たせるために、自分が犠牲になるバントとかをできたので、この点数にしました。

足りなかった分は、チャンスでヒット打てなかったのと守備でエラーをつけてしまったことです。中大戦で抜かれてはいけない場面で、三塁線の打球を抜かれてしまって。そこがこの点数に大きく関わってるなと思います。


--リーグ戦に臨む前の目標や課題はありましたか

バッティングは水物なので、守備を意識して。エラーは集中力の欠けなので、エラーなしでいきたいという気持ちで臨もうと思ってました。でも達成できなかったのが悔しいし、さらなる課題ですね。


--秋季は三塁手としての出場でしたが、本職は遊撃手ですよね

そうなんです。高校時代はずっとショートでした。


--では、サードの練習はいつ頃から

3年生ですね。一時帰省から寮に戻ってきて、最初のオープン戦始まったぐらいから始めました。


--ショートとサードを経験したということですが、それぞれの難しさは

ショートの方がサインプレーだったり守備範囲もあったり難しいですね。打球抜けた時のカットプレーとかが多いので。

それに比べてサードは打球は速いんですけど、違いというか難しさは、バント処理ぐらいですね。あとはサードのがピッチャーに近いので、より声は出します。だから技術的には難しいと思いますね。





--以前、諏訪選手(総4=浦和学院)がよく一緒に練習している相手として名前を挙げていましたが

諏訪さんとは結構ノックとかバッティングを一緒にやらせてもらってるんですよ。4年生から「神宮はこういう雰囲気なんだよ」とか、「ここはこうした方がいい」っていうアドバイスもたくさんもらいました。それが今回のリーグ戦にもつながったと思います。


--エルボーガードやフットガードは、昨季諏訪選手がつけていたものですよね

そうなんですよ。諏訪さんからもらったやつです。浦和学院からオリックス・バファローズに行った榊原選手が作ってくれたものなんです。


--諏訪選手ととても仲が良いんですね

プライベートでも一緒に出かけたりしてます!


--他に仲の良いチームメイトは


--即答ですね(笑)木村選手とは三遊間を組んでいますが、仲の良さゆえのやりやすさなどは

三遊間は近いので、結構話したりしますね。「ここでこれあるよ」とかそういう二次プレーの会話は木村と一番多いです。ずっと、ていうか1イニング中ほぼずっと喋ってます(笑)。

--春季中止で自粛期間はどんな練習をしていたのか

中学校のボーイズリーグに参加して、ほぼ毎日そこで練習やってました。できない時は、友達とキャッチボールなどしたり。


--意識して強化していた部分は

グラウンドが土だったんですよ。だから打球の跳ね方だったり、ボールを最後まで見ないと反応できないんです。なので、ボールを最後まで見て、しっかり捕球するというのを特に意識してました。


--4年生が引退ですが、どんなチームでしたか

4年生が主体的になってやってくれていました。4年生が声出したり盛り上げてくれたりしていて、チームの雰囲気としては、明るくて良かったですね。野球の相談にものってくれたり、アドバイスもくれたり。とても良い先輩たちでした。


--4年生にむけてメッセージをお願いします

4年生が引退してもう野球一緒にできないということは、とても悲しいです。でも4年生たちに教えてもらったことを次に生かせるように。そして、来季のリーグ戦に向けて、後輩にも教えてみんなで頑張っていきたいと思います。

あと、諏訪さんはふざけすぎなので、ちゃんとやっておいてくださいって書いておいてください(笑)


--新チームの雰囲気は

1年生も練習中、少し気が張ってた部分もあったと思うんです。でも最近新チームになって、下の代からの声も徐々に出てきたり。3年生でも練習中だったり結構声出す人がいるので、雰囲気としてはかなり明るいですね。練習メニューも厳しいんですけど、おかげで明るくできてると思います。


--佐々木新主将(営3=帝京)はどのような主将になりそうですか

いやもう厳しくなりそうですね(笑)責任感が強いので。佐々木も自分でやりながら、周りにもガツガツ言ってくるタイプだと思います。


--最高学年としてどういうチームにしていきたいですか

個人のレベルアップももちろんなんですけど…。個人の技術で勝つのではなく、チームの良い雰囲気だったり、やること徹底したり。そういったチームでできることを100でやって、とにかくやることをしっかりやる。そういうチームに仕上げて、技術もあげて。さらに、明るい良い雰囲気を保てるように、新4年生としてしていけたらいいなと思います。


--来季期待している選手を教えてください

大高(営1=常総学院)ですね。中学校、僕の後輩なんですよ!選出理由は、かわいい後輩だからです(笑)あと、身体がでかくて、パンチもあるので将来的にいいと思うし、期待してます。


--3年目になりましたが、自身の成長や手応えを感じる部分というのは

1、2年生の時は主体性を持ってやるというのがなくて、先輩について行くだけっていう感じだったんです。でも、3年生になって上級生でもある立場で、このチーム全体を見るというか。周りにも気をかけるという野球はもちろん、その他の場面でも使えることを学びました。


--来年のリーグ戦に向けて強化したい部分はありますか

今のところはバッティングを強化したいですね。長打力であったり、バットの芯でとらえる能力だったり。今季のリーグ戦でまだまだ足りないな、と思ったので。この冬に振りこんで、スイングスピードをあげるということも含め、鍛え上げられたらいいなと思います。


--では最後に来季に向けての意気込みをお願いします

来季は4年生ということで、最高学年になるのでそれなりの覚悟も必要ですし…。自分だけではなくて、チームに対する考え方も知っていかないといけないと思うんです。なので、自分のことばかり考えるのではなくて、チームのことを優先的に考えて。たとえば、後輩ができてなかったらアドバイスをあげるとか。新チームになったので、この冬かけてしっかりチームを作り上げて。来年の春は秋季リーグで2部優勝した青山学院大が上がってくるんですけど、負けないように来春は優勝したいなと思っています。


◇プロフィール◇

瀬川航騎(せがわ・こうき)

生年月日/1999・10・28

身長・体重/172㌢・71㌔

好きな食べ物/プリン。やわらかめが好き

長期オフがあったらいつか行きたい場所は/ハワイ

今ハマっているもの/アニメ「僕のヒーローアカデミア」。鬼滅も良いけど、それを上回っちゃいますね〜(笑)

好きな言葉/「肉を切らせて、骨を断つ」。高校の監督がミーティングでよく言っていて、調べたらかっこいいなあと思って。気に入ってます!

理想の選手像/浅村選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)。バッティングで広角に打ち分けられるので、そこがすごいなと思います。

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